奥秩父、熊倉山に行ってきたのでレポします。
目次
熊倉山とは
熊倉山(くまくらさん)は埼玉県秩父市にある標高1,426.5mの山である。奥秩父の山域の一つ。秩父鉄道武州日野駅または白久駅から登ると、標高差が約1,100mある(武州日野駅や白久駅の標高は約300m)。埼玉県と東京都の境界にある長沢背稜から派生する尾根上に位置する。
:wikiより
こちらのガイドブックによると新緑なら五月、紅葉ならば11月下旬頃が見ごろだそうです。
また城山コースは春にはカタクリも咲き誇るとのことなので、春もいいかもしれません。熊倉山は遭難が多い山で有名です。
こちらをみると滑落より道迷いによる遭難が多いようです。
そして熊倉山から酉谷山への縦走路での道迷いが多い様子。
また、ここでは記載されてはいないようですが他の個人ブログでも道迷いの遭難体験が記載されているのが見受けられます。
そして遭難以外にも
展望がなくてつまらないもう二度と行きたいとは思わないなどと悪評が目立ちました。
でも私はひねくれているので、そう言われると逆に行きたくなってしまったのです。
そして熊倉山といえば熊。
この動画が有名ですね。
これを見てヨダレを垂らした熊と遭遇しないか、終始ビクついておりましたが熊とは遭遇しませんでした。
ですが猿はあちこちでみかけましたね。アクセス
白久駅か武州日野駅のどちらかの駅からのアプローチが一般的です。
池袋から白久駅までの交通費
池袋からだと鈍行を使った場合で片道1,220円、特急を使って1,920円で行けます。
池袋から武州日野駅までの交通費
池袋からだと鈍行を使った場合で片道1,090円、東武東上線から西武秩父線に乗り換えで行く場合だと1,670円で行けます。
どちらの駅からのアクセスでも登山口まではバスは使わず、徒歩のみで帰りも行けます(といいますかバスが出ていないので徒歩で歩き通すしかない)
城山(熊倉城跡)コースでスタート
今回は白久から城山(熊倉城跡)に向けスタートします。
駅を出て左に曲がり、まっすぐ進んでいきます。
ここを右に曲がります。
再び車道に沿って真っ直ぐ進んでいきます。
しばらく進むと分岐点があるので坂道になっている道を進みます。
進んでいくと小さな踏切が見えるのでここを渡ります。
熊倉城跡の方角に向かって進みます。
この農道を道なりに進んでいくと
登山道に入れます。
森に朝日が入り込んでとても美しいです。
が、道は整備されているとは言い難く、倒木や上から落ちてきたと思われる落石が登山道にたくさんあるので、十分な注意が必要です。
ですが上を見上げるとみずみずしい緑がとても綺麗😃
登山道はどんどんと細くなり、更に荒れていきます。
左側は傾斜のきつい崖になっているので落ちたら下まで多分ノンストップです。
このコースの特徴としては間隔の狭い階段がやたらと多い事。
そんなに急ではありませんが、結構体力を持っていかれます。
途中で木々の合間から若干、景色を見られるポイントがあります。
熊倉山で数少ない展望エリアの一つです。
広場のように開けた場所の先には
木の根が張り巡らされた細尾根が。
ここもなかなか歩きづらいので慎重にいきましょう。
パッと見、木に見えなかった木
ここまでねじれている木もなかなかお目にかかれないのでは?
痩せ尾根を過ぎるとまた階段です。
写真を見ればわかるようにガタガタに曲がっており、かなりの傾斜です。
階段を過ぎるとトラロープ出現。
ここはかなり滑りやすくなっているので注意。
差し込んだ朝日に照らされた緑がまぶしい、目に優しい、綺麗😆
この付近でもちょこっと景色がみられます。
そしてまた階段が😥
階段を抜けるとようやく平坦で歩きやすい道になっていきます。
この付近からピンクテープがちらほらと見えてきます。
分岐を間違えやすそうな場所にはありがたく、ピンクテープがまかれているのでピンクテープを見失わないように進んでいきましょう。
ピンクテープを目印に階段を下りていくと
車道に出ます。
城山コース入口
城山コースの登山口が見えてきます。
今までは熊倉城跡から城山までの登山道であり、城山コースはここからが本番なのです。
ですがこここまでの時点ですでに結構疲れました^^;
城山コース登山道はじめはなぜかぬかるんでいました。
滑りやすいので気をつけて下さい。
登り始めてすぐ、開けた場所にでて景色が楽しめます。
晴れていればなかなかの眺めですよ!
そしてここからは九十九折となり、一気に高度を稼いでいきます。
今までの階段が可愛く思えてくるぐらいの急登っぷりです。
道も荒れているので十分な注意が必要です。
しばらく登って上を見上げた図。
写真でもかなりの傾斜だということがわかると思います。
そして九十九折を過ぎたあたりから急に踏み跡が薄くなります。
ここらへんは迷いやすいと思いますが注意深く見ると落ち葉に埋もれた正規の登山道が見えてきます。
この付近にあった表面だけ黒くなっていた木。
雷でも落ちたのでしょうか?
そしてこのあたりからちらほらと紅葉している木が見られるようになりました。
紅葉に関しては期待していなかったので嬉しかったですね。
結構色づいていて綺麗です🍁
ですがここから今までの登りが準備運動に思えるような超急登が登場
疲れ切っているときは別ですが、私は急登を見ると
よっしゃ!登ってやる!!!!
と燃えてきます。
そしてまた容赦ない急登!!
紅葉を眺めながら登るような余裕は与えさせてくれません。
だけどやっぱり綺麗です。
ちょっとした岩場もあります。
まだまだ急登は続きます。
登り終わったらまた紅葉を見て小休止です。
山頂手前は特にピンクテープが多くてありがたかったです。
そしてようやく
熊倉山山頂へ
山頂へ到着!!!!!
この山はそれほど標高は高くありませんが、容赦ない急登の連続を登っての登頂だったのでいつも以上に達成感がありました!!
ちなみに山頂は誰もおらず貸切状態でした。
そしてこの話題のホラー標識が生で見たかったのです。
確かにおどろおどろしい感じがよく出ておりますが
山頂付近も綺麗に紅葉していたのでそれほど不気味さは感じませんでしたね。
ちょっと曇ってきたこともあり、展望は今ひとつ。
晴れていてもあまりよく見えないとは思いますが。
この祠の先は酉谷山の縦走路となります。
ここは特に遭難多発の縦走路ですが次回は酉谷山とセットで歩きたいですね!
日野コースで下山開始
そして山頂からこの案内板のところまで戻り、日野コースで下山開始です。
伐採されたばかりの木が多いのか、このコース序盤の登山道はウッデイな木の香りが漂っており癒されました。
メチャクチャいい匂いです😆
この岩すごくないですか?
落ちそうで落ちない、絶妙なバランスです。
日野コースでも紅葉している木々は若干見ることができました。
そしてこのコースはきのこと苔が多かったです。
日当たりがあまりよくなく、ジメッとしているから苔やきのこが育ちやすいのかもしれませんね。
しばらく進んでいくと開けた場所に出ます。
この山で数少ないなだらかな場所です。
ここの雰囲気が最高に良かった。
苔むした岩があちこちにあり、幻想的な雰囲気があります。
これで霧が立ち込めていたもっと雰囲気が出るでしょうね。
なんとなく日本っぽくない。
フィンランドっぽい森に見えます、行ったことないけどなんとなくイメージ的に。
色彩をいじるとより綺麗ですね。
官舎跡
森を抜けるとまた下りになり、トタン屋根の残骸がむき出しとなったところに出ます。
ここが案内板にもあった官舎跡のようです。
官舎跡を抜けると沢に出ます。
しかしここの沢が曲者でこのように崩壊したり、崩壊しかかった橋がたくさんあります。
ここはまず渡れないので近くの飛び石を伝って渡りました。
ここの橋は渡りません。
この橋はそのまま渡れました。
若干しなりましたが、特に問題はなし。
これは渡るのは危険そうなので、先の飛び石を伝わって向こう側まで渡りました。
ここは腐りかけでしたがギリギリ渡れました。
そして一番の難関が日野コース登山口付近にあるこの橋。
半分以上崩壊しており、今にも崩れ落ちそう。
しかし周囲にある石を伝って渡れそうにも、飛び越えて渡れそうにもなかったので泣く泣く渡ることに。
滑りやすく落ちそうになりましたが、なんとか無事に渡りきることができました。
この沢付近は要注意ですが特にここのつり橋は慎重に渡ってください!
沢を抜けると林道に出ます。
そして間もなくして車道にでますが、ここからが長い!
駅まで約5キロ以上はあります。
車道歩き終盤にあるトイレ。
ここは超綺麗で匂いもほとんどないのでよっていくことをお勧めします。
武州日野駅に到着
ゴールです。
まとめ
ネットでは不気味とか書かれておりましたが、不気味さはほとんど感じられませんでした。
むしろ緑や紅葉、沢、苔むした岩など綺麗なものが盛りだくさんの美しい山だと感じました。
雨や曇りの日に登ればまた印象も違うと思いますが、それでも「幻想的」「幽玄的」などプラスな見方もできます。
ですが美しい以上にハードで険しい山だとも感じました。
お隣の武甲山と標高も標高差もさほど変わらないですが(1304mで横瀬駅からの標高差は1054m)
キツさでいえば、武甲山の数倍はきついように感じられました。
それはおそらく城山コースの容赦ない急登の連続のためでしょう。
特に山頂間際は超急登ともいえるほどの傾斜でなかなか距離を縮めることができませんでした。
しかし、それだけにかなりの達成感が味わえます。
ただ、武州日野駅から日野コースをいく場合だとはじめの車道歩きでかなり高度を稼ぐことになるのでそれほどキツさはないと思います。
ですので体力にあまり自信がない場合は、武州日野駅から日野コースで登ったほうがいいかもしれません。
ですが沢は本当に注意が必要です。
壊れかけた橋が多く、そのまま使えない橋が多いです。
私はポールでバランスをとりながら渡ったのでなんとか渡りきれましたが、ポールがなかったら危なかったかもしれません。
ですのでここを歩くときはポールがあったほうがいいです。
道迷いに関しては遭難多発のため、対策してくれたのでしょう。
あちこちにピンクテープがあるのでそれを辿っていけばまず迷うことはないと思います。
ですが滑落しやすそうなところはあちこちにあったので歩くときは十分注意が必要です。
また、全体的に道が荒れており細いのでトレランには全く向いておりません。
この山で走るのはやめたほうが無難でしょう。
駅近であること、きついだけに達成感が得られること、苔蒸した岩が点在する美しい森、秋は紅葉で色づく、美しくもスリルのある沢
など、展望こそはあまり期待できませんがいいところはたくさんあります。
低山なので夏は向いておらず、紅葉時期の今がベストシーズンでしょう。
完全な初心者の方にはあまり向かないとは思いますが、ある程度山慣れた方であれば十分楽しめる山だと思います。
みくぞう
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