紅葉はじめの神秘の山、両神山の日向大谷コースへ

奥秩父にある百名山の一つ、両神山に登ってきました。

公共交通機関でのアクセスは良くないので、両神荘に前泊しての登山となりました。

両神山とは

両神山(りょうかみさん)は埼玉県秩父郡小鹿野町と秩父市の境目にある山。奥秩父山塊の北部にあり、標高は1,723m。

日本百名山の一つ。山岳信仰の霊峰であり、両神山、三峰山、武甲山をあわせて「秩父三山」という(WIKIより抜粋)

ガイドブックはこちらを参照することをおすすめします。
表参道、七滝沢道、八丁尾根、尾ノ内沢道、白井差新道、天理岳など、メジャーから超マイナーコースまで詳しく記載されております。

いくつかコースがありますが、私は初めてということもあり一番メジャーな

「日向大谷コース」に登りました。

日向大谷のバス停から山頂までの標高差は1100m、距離は5.6km

標高差は1000を超える上、日向大谷から出るバスの本数も少なく、到着時刻によってはかなり急がなければ最終バスに間に合わない、なんてことも出てくると思います。

アクセス

公共交通機関でいくとバスを二本、乗り継いでいかなければなりません。

西武秩父駅と三峰口駅からそれぞれバスが出ておりますが、どちらも本数は少ないので注意です。

西武秩父駅からのアクセス

小鹿野町営バス西武秩父線 薬師の湯行きバスで両神庁舎前で一旦下車(乗車時間は46分)

そして両神庁舎前から小鹿野町営バス日向大谷・三峰口線 日向大谷口に乗車し、日向大谷口で下車(乗車時間は32分)

時刻表はこちら。

三峰口駅からのアクセス

小鹿野町営バス日向大谷・三峰口線に乗車し、薬師の湯から小鹿野町営バス日向大谷・三峰口線に乗車、日向大谷口で下車(乗車時間は同上)

時刻表はこちら。

日帰りはキツそうだと思ったら両神山荘か

両神荘に前泊するのがお勧めです。

両神荘についての記事はこちら

秘湯感溢れる天然温泉の宿 両神荘に宿泊レポ

2017年10月6日

コースタイム

  • スタート07:24
  • 1時間48分
  • 清滝小屋09:12 – 09:19 (7分)
  • 49分
  • 両神山10:08 – 10:24 (16分)
  • 32分
  • 清滝小屋10:56 – 11:00 (4分)
  • 1時間53分
  • ゴール12:53

日向大谷のピストンのコースタイムです。

バスの時間があったためかなり早めに歩き、下りはほぼ走ってでのコースタイムですので参考までに。

日向大谷バス停から出発

07:24にスタート。

11:48分のバスに間に合うように進んでいきました。

時刻表

登山口はバス停目の前のこの階段からです。

登山口

案内図に犬などのペット同伴の登山はご遠慮ください

とありました。

山によっては犬連れ登山を規制している山もありますが、両神山も犬連れはNGのようです。

なので、余計なトラブルを避ける為、両神山には犬は連れていかない方がいいでしょう。

案内図

階段を上ると有名な民宿、両神山荘がまず見えてきます。

両神山荘

上記でも伝えた通り、日帰りが厳しそうな場合はここに前泊して登るのもいいと思います。

両神山荘

ちなみにここのワンちゃんは、ガイド犬としても活躍していたそうです。

その記事もアップされております。

最近は歳の為、ほとんど山には上らなくなってしまったようですが。

犬

両神山荘を過ぎると細い小道から登山道へと入っていきます。

また、この近くに登山届けポストがあります。

両神山

登山道へ

この日はお天気が良く、いきなり緑にきらめく木々が歓迎してくれました。

登山道

山岳信仰の山らしい重圧な鳥居が第一の見どころ

鳥居

はじめは程よい傾斜の道で準備運動にはちょうどいいです。

両神山小道

ですが道幅が狭く、左側が崖となっている為、滑落には十分な注意が必要です。

崖

鳥居を過ぎてすぐに小さな沢が出てきます。

このコースの序盤は沢歩きがメインです。

沢

近くにはこんな看板が。

確かに増水時にはここを渡るのは危険そう。

看板

そして序盤で早くも鎖場が出てきます。

が、鎖を使わずとも十分登れるレベルです。

鎖場

滑落の危険がありそうなところには鎖が設けられております。

鎖は比較的新し目で、最近つけられたようです。

鎖場

なんてことない道に見えますが、左側は崖になっており滑り落ちたら下までノンストップで転がっていくと思われます。

山道

また、至るところに虎ロープと滑落注意の看板がありました。

こちらの看板もやけに綺麗だったので最近設けられたのでしょう。

この記事を見れば分かる通り、実は埼玉県の山で一番事故が多いのがこの両神山なのです。

その事故の多さから、色々と対策が練られたのでしょうね。

おかげである程度は安全に登山を楽しむことができるので感謝です。

案内板

また、登山道の特徴としてはこのような石像があちこちにあるということ。

古くから修験行者の修験の霊場であった名残りだと思われます。

とても雰囲気があって好きです。

石像

見事なまでの巨岩です。

巨岩

しばらく道沿いに沿って歩いていくとはじめの分岐点が出現します。

案内板

七滝沢コースの先には黄色テープが巻かれ何か書かれておりました。

かろうじて「名滝あり、中級ルート」とは読めますが残り半分は解読不可能。

この七沢滝コースは特に遭難、滑落の多発地帯だということもあり、山に慣れていない人は避けた方が無難です。

案内版

清滝小屋方面へ進んでいくとちょっとした広場に出ます。

ここにはテーブルもあり、休憩にはもってこいです。

広場

この広場の下はちょっとした滝になっており、とても綺麗です。

滝

沢沿い歩きに突入

ここから先は沢沿いを歩いてくことになります。

沢沿い

苔むした岩が多く、見てるだけで心和みます😃

沢沿いの持つ癒しパワーは偉大ですね!

苔むした岩

そしてこの山で一番恐怖感を覚えたのがこの吊り橋。

別に高度感があるわけでも落ちたら死ぬわけでもありませんが(ずぶ濡れにはなります)

めちゃくちゃしなるしなる

これ折れるんじゃないの!?

と思ってしまうぐらいのしなりで非常に強かったです。

吊り橋 沢沿い

しかし緑が非常に綺麗です。

雨の日の山もいいですけど、やはり晴れの日の方が緑をより美しく輝かせてくれるので大好きです。

木々

この石像だけは明らかに最近作られたばかりのものだと思われます。

ここまで持ってくるの相当大変だったと思うのでよく眺めておきました。

細部までよくできておりました。

石像

そしてやたら目立っていたキノコ。

グロテスクな形状にも見えますが、不思議と食べたくなりました

キノコ 美しい緑

ここの丸太渡りもこわかった!

が、左側にある飛び石を辿れば向こう側まで渡れるので無理に渡る必要もありません。

吊り橋

急登開始

ここまでは平坦な道でほとんど急な登りはありませんでしたが、沢を抜けるとようやく急登のおでましです。

と、いいますかここから山頂まではずっと急な登りが続きます。

急登開始

撮るのを忘れてしまいましたが、この石像の近くに湧き水あり。

飲めるようなので、水が不足していたら補給しておきましょう。

石像

あんまり急には見えませんが、実際はかなりの傾斜があります。

急登

清滝小屋到着

バスの時間があったので駆け抜けるように清滝小屋までたどり着きました。

清滝小屋

元々は有人だったようですが、現在は無人の小屋。

ですが宿泊もできるようです。

中は若干埃っぽかったですが、そこそこ綺麗に保たれておりました。

毛布類もあり。

清滝小屋内部

ヘルメットもありました。

ヘルメット

小屋の近くにはトイレもあります。

割と綺麗に保たれており、使用可能です。

トイレ

こんな山の中にどうやって持ち込んだのだろう・・・

ブルドーザー

両神山頂へと向かいます。

ここの案内板も新品同様の綺麗さでした。

案内板

清滝小屋を過ぎると色づいた木々がポツポツと出始めました。

色づいた木々

ところどころ紅葉しているのがわかります。

山々

また、ここから鎖場が連続して出てきますので、ポールを使用していたらザックにしまった方がいいでしょう。

鎖場

登りは大したことありませんでしたが、くだりがやや大変でした。

鎖場

元々は鎖場だったようですが、なんらかの事情で階段になったところも出てきます。

この階段もギシギシとしなるのでゆっくりと静かに登った方がいいです。

階段

両神神社に到着

鎖場をぬけると両神神社に到着します。

両神神社

ここに祀ってあるのは犬ではなく狼。

狼

狼が神の使いとして祀られ盗賊・火難除けとして信仰されてきたようです。

この山だけでなく、御岳山(青梅)や武甲山などもそうですね。

オオカミの護符、表紙

書評『オオカミの護符』御岳山、秩父の山に行く前におすすめ。

2017年9月3日
オオカミ 神社 神社

この龍の彫刻はかなり凝っていますね。

龍の彫刻 石像

神社を過ぎてから更に紅葉している木々が目立ってきます。

紅葉している木々

神社を過ぎてすぐの道は歩きやすく、気持ちいいです。

山道

そしてこのあたりから今までとは別世界のように景色が変わります。

鮮やかな紅葉している木々に目が奪われてしまいました😊

紅葉している木 紅葉している木 紅葉している木々

鎖場もまたちょろっと出てきます。

鎖場

紅葉に気を取られて滑落しないように注意!

紅葉している木々 紅葉

山頂付近の景色も比較的良好。

若干かすんではおりますが。

景色

鮮やかすぎる

紅葉 紅葉 景色

そして山頂手前、最後の鎖場です。

気を抜かずに慎重に進んでいきましょう。

鎖場

山頂へ

噂には聞いておりましたが狭い(笑)

私の他には二人、登山者の方がおりましたが5人以上は無理なんじゃないかなって感じの広さです。

混んでいるときはあまり長居はできませんね。

山頂

ですが山頂の紅葉も景色も見事でした。

山頂 山頂の景色 山頂からの景色 山頂からの景色 山頂

下山

ですがバスの時間が迫っていたこともあり、あまり景色を眺めている余裕はなく早々に退散しました。

帰りはトレランモードで走りながら駆け下りていきました。

ですが結局目指していた11時46分発のバスには間に合わず・・・

バス停についたのは12時20分でした。

いけるかな、と思いましたがやはり11時台のバスはかなり無理がありましたね。

そして次のバスは15時代。

さすがにあと3時間近くバスを待つのは嫌なので薬師の湯まで走っていくことにしました。

距離としては12キロほどありややしんどかったですがまあいけるかな、と。

そしてえっちらおっちら走っているととんでもないサプライズが

一台の車が私の前で止まり

良かったら乗っていかない?

 

と、誘われたのです。

そのご厚意を素直に受け、薬師の湯まで車で乗せていってもらいました。

本当に有り難かったです。

ちなみに帰りは西武秩父駅にできた祭りの湯に行って帰りました。

コンセプトは祭り!西武秩父駅前温泉「祭りの湯」の体験レポ

2017年10月8日

まとめ

登ってみて思ったことは両神山は公共交通機関でいく山じゃないな、ということです。

いえ、いけるといえば行けるのですがバスを二本も乗り継がななければいけませんしそのバスの本数も少なすぎます。

そして日向大谷コースは一番一般的なコースとされておりますが標高差もかなりあり、急登も多めでそれなりにきついです。

ですがバスで行けば、バスの時間を嫌でも気にしながら登らなければいけないので余裕を持って景色を楽しむことができません。

実際、私もとにかく急いで登ってばかりでしたからね。

そして両神山は一番メジャーな日向大谷でも事故は多いようなので、焦っての行動は事故にさらにつながりやすくなります(私もこの点は反省してます)

ですから時間的にある程度余裕をもって登るためにはやはりマイカーでくるのが一番かと。

公共交通機関を使う場合は前泊することをお勧めします。

そしてトレランの方でもなければ、11時台のバスにはまず間に合わないと思うので焦って行動しないことも大切です。

また、沢沿いをあるき岩場や鎖場が多めなので雨の日は来ない方が無難です。

しかし、山の雰囲気としてはとても気に入りました。

あちこちにある石像や神社、綺麗な緑に沢、そしてメインデイッシュである紅葉、と変化にとんでおります。

標高はあまり高くないので夏場は暑いと思われますが、新緑か秋の季節であればその魅力を十分感じることができるでしょう。

紅葉のはじめだったとはいえ、十分綺麗な紅葉を堪能できてとても良かったです。

アクセス面と標高差が結構あることから、初心者の方にはちょっとどうかなとは思いますがある程度山に慣れた方であれば十分楽しめる山だと思います。

車をお持ちであれば是非車で訪れてみてください!

 

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みくぞう

山の魅力にとりつかれたソロハイカー。 山には主にトレーニングで登っています。 最近はトレランがメインになりつつありますが、ハイキングもあいかわらず好きです。 気づけば山や温泉のことばかり考えているようになったので、細かく役立つ情報を発信していきます。

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