若者の〇〇離れと、いろんなところでよくみますが「本当に離れているのか?」と疑問に思うものも少なくないですよね。
ですが若者の「登山離れ」は本当なのではないか?と思っております。
「山ガール」などの言葉が生まれ第4次の登山ブームとなったのが2006年ごろ。
カラフルなウエアに身を包んだ若い女性が山に向かうようになり山が華やかになった。
と、言われておりますがそのような「山ガール」は私はほとんど見たことがありません!
年間80〜100は山に行っておりますが、山ガールらしき存在が確認できたのは高尾山、筑波山など観光地化された山ばかり。
他の山ではほとんどすれ違ったことがありません。
更に言うならば女性だけなく、若い男性もほとんど見かけません。
そう、山は圧倒的に若者が少ないのです!!!
私は今、30ですが登山業界ではまだまだ若者扱いです。
ではなぜ若者は山にいかないのか?登山をしないのか?
自分なりに考えてみたのでそれをまとめてみました。
目次
若者が登山をしない理由
そもそもインドア派が大多数だから
こちらの調査によれば若者の7割以上はインドア派だとか
でも確かに言われてみれば観光地にいっても(下山した後に観光をすることが多いのです)若者はあまりいないような。
休みの日に家にこもってしまう理由はお金がない、以上に「仕事で疲れているから」ではないでしょうか。
ですので仕事で疲れているのに更に疲れる行為(登山)などする気はサラサラ起きないのでしょう。
ですが!
これは声を大にして言いたいのですが、登山での疲労は実に「心地いい疲労」なんです。
仕事で上司に怒られ、仕事を押し付けられたり、取引先に無理難題を言いつけられて生じる「疲労」とは全くの別物なんです。
そして体は疲れても「心は元気にしてくれる」ものです。
だから疲れるから、という理由で山に行かないのは非常に勿体無いことたと私は感じてしまいます。
登山に対するイメージが悪い
上記でも登山=疲れる、と触れましたがそれ以外にも
休みの日はよく山に行っいる、というと返ってくる反応はだいたいこんな感じです。
「なんで山なんか登るの?」
「山に登って楽しいの?」
「疲れるだけじゃん」
すごく悲しいことに「否定的」な反応が返ってくることが多いんです。
「山を走っている」など言おうものならもう「変人」「変態」扱いです(苦笑)
「いいじゃん」と返ってくることもまれにありますがじゃあ一緒に、と誘おうとすると「いや、実際に登るのはちょっと・・・」と大抵断られます。
だいたい、他のスポーツと違ってニュースなどで登山関係のことが取り上げられる時ってだいたいが「遭難」のことじゃないですか?
そりゃあ、三浦雄一郎さんがエベレスト登山に成功とか、ポジテイブなニュースも稀にありますが大抵は遭難のことが多い印象です。
それもあいまって登山には
「汚い」「きつい」「危険」の3Kのイメージが定着し、なかなかする人が増えないのだと思います。
特に若い女性は「トイレ問題」「化粧が崩れる」「汗をかきたくない」「日焼けしたくない」など更にいろいろとあるから増えないのでしょう。
一言で言って地味
若い時って何かと派手なものに惹かれると思うんです。
ですが登山は他のスポーツに比べると非常に地味です。
確かに山頂からの景色は美しいですし、派手で綺麗なお花などもみれます。
でもそこに至るまでの行為は「歩くことのみ」
派手なアクションをおこすことなく、ただ淡々と一定のテンポで歩き続けるだけです。
山頂に登っても達成感のみで、観客からの大歓声をあびることもありません。
そこがいいところなのですが、派手さを求める若い人には物足りないのだと思います。
ですから実際、山ではオラオラした派手目な方は全くみかけません。
行為自体に華がなく、地味な印象があるから若者は惹かれにくいのかな、と感じております。
登山はお金がかかる
若い人はあまりお金を消費せず、堅実な人が増えているようです。
そのため、車、酒、タバコ、賭け事といった娯楽に興じる人が少なくなっているのでしょう。
ですが登山は残念ながらお金がかかります。
月に一回ぐらいならば初期費用だけで大してかかりませんが、登山にはまると自然と行く回数が増えていきます。
そうなればそれに伴い「交通費」がかなりかかってしまいます。
登山で一番お金を消費するのがこの「交通費」です。
私は公共交通機関のみを使って山に登っているので、車を利用する場合はどれぐらいでいけるかはよくわからないのですが、少なくとも電車やバスはお金がかかる!
往復の交通費だけで「一万以上」かかることも珍しくありません。
平均的な収入の私にとってはこれはかなり大きな痛手です。
ですので節約のため、私はバスを極力使わず登山口まで走っていくことが多いのですが、そもそもそこまでして山に登ろうと思う人はほとんどいないのではと思います。
一回山にいってみて「登山ってやっぱりお金がかかるじゃん!もういいや・・・」とそれだけで終わってしまった若者もかなりいるでは、と勝手に予想しております。
ですが工夫次第では費用はかなり節約できるんですけどね。
他に魅力的なことがたくさんある
娯楽が多様化したことで、気軽に楽しめる娯楽が増えました。
お金を出来るだけ使わずにすんで楽しめる娯楽って、かなり多いんです。
私も以前は図書館通いが趣味だったりしました。
お金がかからず、1日過ごせるから楽しいんですよ。
そして若者は気になることがあるとすぐに調べますからそういった娯楽をよく知っております。
私の周りだと「スマホゲーム」にはまっている方が多いですね・・・
そんな魅力的な娯楽がたくさんあるなかでわざわざお金がかかって、危険できつくて汚くなる登山をやろうって気合の入った若者はなかなか出てこないのだと思います。
まとめ
私は今、危機感を感じております。
今はまだいいですが、今山にいるシニア世代の方が引退したら登山業界は一体どうなってしまうのか?、という危機感です。
山に人が入らなければあっという間に山が死んでしまいます。
登山道の廃道化が進み、私が50〜60代になる頃には使用できない山道が今より圧倒的に増えているのではないか、とも感じております。
混んでいる山は苦手ですが、それでも人が山に入らなくなるのはまずいのです。
登山は確かにマイナス要素はあります。
危険、汚い(汚くなる)きついは事実です。
ですがそれらを補ってもあまりある魅力がたくさんあるのです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください
何が言いたいかというと
「若者よ、山に登れ」
ということです。
そもそもブログをやっているのも一人でも山に登る人が増えたら、という思いからなんです。
登山は冒険、探検です。
余計なお世話かもしれませんが、若くて体力のあるうちにそんな魅力溢れることをしないのは大変もったいないことだと私は思っております。
みくぞう
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