ポイズンリムーバーって登山に必要?

ポイズンリムーバーとは毒虫や毒蛇に咬まれた幹部から毒を吸い出すアイテムです。

ですがあまり使用したことがある方っていないのではないでしょうか?

これも熊スプレーと同じでいざという時のための御守りになっている場合がほとんどだと思います。

また、どうせ虫になんか刺されるわけがないし、と思っている方もいるかもしれません。

ハチの脅威

ですがこちらで興味深い記事を見つけました。

熊とハチだとやはりその大きさゆえに、どうしても熊の方が強い。

熊の方が凶暴そうというイメージを持っている方が多いでしょう。

しかしこの記事によると

2005年から2014年までの10年間で、ヒグマに襲われて死んだ人は12人。年平均では1.2人

一方でハチに刺されて死亡した人は、2004年から2013年までの10年間で193人。

年平均で19.3人で、「有毒動植物との接触」という死因のなかで、ハチによる死は毒蛇よりも多く、堂々のトップ

なのだそうです。

遭難の原因の一つで「野生動物の襲撃」がありますが、あれも熊ではなくハチであるケースが多いようです。

そしてあまり知られていないようですが、スズメバチだけでなく、すべてのハチでも

アナフィラキシーショックは起こりえます。

ミツバチでも起こることがあるそうです。

アナフィラキシーショックとはハチに2回以上刺されることで起きるショック症状のことです。

主に全身性のじんましん、血圧低下、呼吸困難、意識障害などを発症します。

そして場合によっては、死に至ることもあるのです。

とても恐ろしいですよね。

我々ハイカーはそんなハチ達の住む山に行くわけですから最低限の備えとしてやはりポイズンリムーバーはあった方がいいでしょう。

外観・使い方

購入したのはドクターヘッセルのポイズンリムーバーです。

ポイズンリムーバー

裏面には詳しい使い方が書いてあります。

対象となるのは蜂、蚊、クモ、蛇などの毒液のようです。

ポイズンリムーバー

箱から出したところ

ポイズンリムーバー

正面

プラスチック製で正直ちょっと安っぽい作りです。

ポイズンリムーバー

上面。

ポイズンリムーバー

下面

これは回すと外せるようになっております。

ポイズンリムーバー

刺された場所が小さい場合や、指などを刺された時にはマウスピースを外して逆に装着してから吸引すると毒を吸い取りやすいのです。

ポイズンリムーバー

使い方と注意点

まずは動かないこと

使う前の注意点として、安静にして動かないことが大切になってきます。

下手に動くと毒の回りが早くなってしまうからです。

2分以内に使用する

2分を過ぎてしまうと毒が体内の奥に入って吸い出しにくくなるので、できるだけ噛まれてから2分以内に吸い出すようにします。

毒の強い蛇などに咬まれた時は血液の循環を弱める

傷口の上方5〜10センチのところで関節を避けてタオルなどで指が一本入るくらいにしっかりと締め、血液の循環を緩めることが大切です。

また、血液の循環を完全に止めてしまうのも良くないので、10〜15分ごとに90秒ずつタオルなどで緩める必要があります。

傷口は拡げない

痛くても痒くても傷口をかいたり拡げて無理に毒を吸い出さないようにしましょう。

使う前にマウスピースを適したものに選ぶ

両面に大きさの違うマウスピースがあるので、咬まれた場所によって付け替える必要があります。

例えば、小指のように面積の狭い場所を咬まれたら幅の小さなマウスピースに付け替えて吸引したほうがより、毒を吸い出しやすくなります。

吸引の仕方

マウスピースを傷口にあて、ピストンレバーをゆっくりと引き上げます。

ポイズンリムーバー

レバーをいっぱいまで引き上げたら、すぐに離さずに60〜90秒ほどそのままの状態を保持します。

そしてこの動作を数回繰り返して毒液を抽出してください。

ちなみに吸引後はくっきりと跡が残りますが、全く痛みはありません。

指先

毒液は石鹸と水を使ってよく洗い流す

そのあと消毒して絆創膏を貼るといいです。
ただ、山の中だと水はともかくまず石鹸などはないのでこういった携帯性に優れたハンドソープも装備の中に入れておくといいです。

マウスピースを外して消毒する

手当を済ませたらマウスピースを外して、付いている毒液を全部取り除き消毒しましょう。

注意
ただしポイズンリムーバー本体は洗わないこと。

また、吸引時にカップ内側やシリンダー内部にまで血液が入った場合は再度の使用は避け、捨てること。

 

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みくぞう

山の魅力にとりつかれたソロハイカー。 山には主にトレーニングで登っています。 最近はトレランがメインになりつつありますが、ハイキングもあいかわらず好きです。 気づけば山や温泉のことばかり考えているようになったので、細かく役立つ情報を発信していきます。

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