夏山登山の悩みはなんといっても「暑さ」
夏山=涼しいと思われている方もいるようですが一概にはそうとはいえません。
確かに標高の高い山は涼しい傾向にありますが、標高の高い山でも序盤の樹林帯は蒸していて非常に暑い、などということも珍しくはありません。
低山の暑さは言うまでもなく、サウナ状態になっていることも。
ですので暑さ、そして暑さによる熱中症対策は我々登山者には必須です。
そこで暑さ、及び熱中症対策をまとめてみました。
目次
麦茶を飲む
これは内から冷やし暑さを和らげる方法ですね。
そして夏の飲み物といえば麦茶。
さっぱりとしていて夏にぴったりな飲み物ですよね。
ですがただ夏に合うというだけでなく、夏に麦茶を飲むのは実はとても理にかなっているのです。
麦茶の原料は「大麦」ですが大麦には
「体を冷やす効果」があるからです。
体は温めることが推薦されている今、体を冷やす食べ物や飲み物は避けられがちです。
ですが夏、特に直射日光を直接浴びて激しい運動を伴う登山中ともなれば話は別です。
体温の上昇を下げて暑さを和らげてくれる麦茶は登山中の強い味方となってくれるのです。
また、麦茶にはリン・マンガン・ナトリウムといったミネラルも豊富に含まれております。
運動中は水分だけでなく、ミネラルも失われてしまいますが麦茶を飲めば水分だけでなく、ミネラルも同時に補給できるのです。
スポーツドリンクもいいですが、後味がベタつくので好き嫌いがわかれます。
ですが麦茶であれば後味もすっきりしているので誰にでもオススメできます。
定番の伊藤園の麦茶もいいですが、私は安くて美味しいサンガリアの麦茶が好きです。
飲み物を凍らせておく
登山中に冷たいものを飲むのは難しいと思っておりませんか?
水筒を使うというのも手ですがもっと気軽に、安価にキンキンに冷えた飲み物を山でいただける方法があります。
それは「冷凍ボトル」のペットボトル飲料を買ってきて、前日に冷凍庫で凍らせておくことです。
翌日それを持参すれば山行中にキンキンに冷えた飲み物をいただくことが可能です。
冷凍ボトルはボトル内からの圧力に対応した、変形しにくいペットボトルとなっております。
表面にらせん状の凹凸をつくることで、ねじれに沿って膨張・収縮し、冷凍時の膨張変形や、解凍時の減圧変形がしにくい設計になっているので凍らせても膨張や破裂はしないというしくみです。
冷凍ボトルの飲料はお茶や
ジュースなど様々なタイプのものが出ているようです。
冷却スプレーを利用する
時間帯を考えて行動する
登山は早立ちが基本ですが、真夏の間はさらに出発時間を早めて早朝、あるいは夜間に出発するというのも一つの手だと思います。
そうすれば暑さだけでなく、混雑も避けることができ一石二鳥です。
ただし、あまりナイトハイクの経験がないのにいきなり単独で夜間にたつのはもちろん、オススメできません。
服装に気をつける。
まずは服装の素材。
おすすめなのは汗をすぐに蒸発してくれてサラッとした着心地の「麻」「化学繊維」「ウール」
ウールは暖かくて夏は不向きという印象があるかもしれませんが、ウールには熱を遮断する性質があり、汗もしっかりと吸収してくれるので夏でも案外涼しげで快適なものです。
また、夏といえば露出の高い服装を着たくなりますが、遮る木がなにもなく直射日光をたくさん浴びる稜線歩きなどをする場合は肌の露出を極力抑えることをオススメします。
直射日光を浴びている時は肌の露出が多い方が以外と暑さを感じるものなのです。
また、日焼けにもあとあと悩ませられることも繋がります。
低山は避ける
夏場は標高の低い山(2000m以下)だと灼熱地獄と化すことが珍しくありません。
私も何度もサウナ状態の低山を体験したことがあります。
真夏の低山は熱中症になるリスクも高まる上に、草木も生い茂っており、虫も多く、さらに超暑いのです
そんな山を登るのは修行以外の何ものでもなく、よほどのもの好きかどMの方でなければただただ辛い思いをするだけです。
そして辛いだけではなく、熱中症になるリスクも高まるので特に初心者の方は避けた方が懸命です。
水分は多めに、こまめに補給する。
登山中はこまめな水分補給は基本ですが、夏場は特に汗を大量にかくのでいつも以上にこまめな水分補給が必要とされております。
体重 | 1時間 | 2時間 | 3時間 | 4時間 | 5時間 | 6時間 |
---|---|---|---|---|---|---|
40kg | 200 | 400 | 600 | 800 | 1000 | 1200 |
50kg | 250 | 500 | 750 | 1000 | 1250 | 1500 |
60kg | 300 | 600 | 900 | 1200 | 1500 | 1800 |
70kg | 350 | 700 | 1050 | 1400 | 1750 | 2100 |
80kg | 400 | 800 | 1200 | 1600 | 2000 | 2400 |
90kg | 450 | 900 | 1350 | 1800 | 2250 | 2700 |
こちらは一時間あたりに取るべき水分量のリストですが、夏場はこれより若干多めにとるぐらいでちょうどいいと思います。
暑さに対する耐性をつくっておく
実は暑さに強い体へはトレーニングでなることができます。
暑さに弱い方でもトレーニングを重ねることで徐々に暑さに強くなっていくのです。
トレーニングといっても特別なものでなくとも
お風呂に毎日入る(体を芯から温め、汗をじっくり出すことで暑さに対する耐性がつく)
有酸素運動をする(汗をかく環境を人工的に作ることで暑さに徐々に強くなっていく)
冷房になるべくたよらない(設定温度を高めにすることで徐々に暑さに慣れていく)
などを心がけるだけでも十分効果はあるようです。
まとめ
色々と書きましたが、一番の対策はなんといっても「無理をしない」ことに尽きるかもしれません。
暑さに参ってしまった。
めまいや顔のほてり めまいや立ちくらみ、体のだるさや吐き気 …
など熱中症とみられる症状が見られたら早めに休憩し様子を見て症状が緩和されないようだったら無理をせずに下山するのが一番安全でしょう。
みくぞう
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