山梨県の「雨乞岳」に登ってきたのでレポします。
目次
雨乞岳について
南アルプス最北端にある標高2037mの山です。
昔は物好きな一部の方にしか登られていなかった山ですが、山梨百名山に選ばれ新たな登山道も整備されたりしたことにより、多くの方にも登れるようになった山です。
とはいえ、ヤマレコやYAMAPなどのレポの数などを見る限りではまだまだあまり登る人は多くないようです。
見所としてはかつては水晶が取れたという日向山のような白砂が広がる「水晶ナギ」
南アルプス、奥秩父、八ヶ岳などを一望できる大展望の山頂。
そして紅葉の時期は標高1300mを超えたあたりからとても美しい紅葉も楽しめます。
アクセス
公共交通機関
最寄駅はJR小渕沢駅になりますが駅から登山口まで距離が離れているのに(7キロほどです)バスがなく、タクシー利用が現実的です。
マイカー
登山口の近くに10台程度止められる登山者用駐車場があります。
中央自動車道小渕沢ICから12キロほどです。
小渕沢駅からスタート
降り立った日は11月の初旬。
10月中旬から下旬にかけてはお天気が優れませんでしたが、この日は爽快な秋晴れ。
すっきりと晴れていて文句なしの日でした。
駅を出てすぐに甲斐駒ヶ岳、日向山、そしてこれから向かう雨乞岳も見えました。
車を持っていない私ですが、タクシーではなくいつものように輪行した自転車で登山口まで向かいました。
進むにつれて雨乞岳も近づいてきました。
ちなみに小渕沢駅は高台にあるので、ここまでほとんど下りです。
ここからようやく登りに。
ですが緩やかな登りで距離も大したことはありません。
こちらが上記で触れた登山口前の駐車場です。すでに二台停車しておりました。
いつもは自転車で登山口まで向かう場合は大抵登りなのでバテバテになっているのですが、今回は珍しく下りが多かったので楽でした。
駐車場の前に雨乞岳登山道を示す標識があります。
ちなみに標識とは反対の右の方に進むと平久保池登山口につきますが長く、7キロほど林道を歩くことになります。
登山開始
標識から登山口まではすぐです。
石尊神社側の登山道は山と高原地図では荒れていると書かれておりましたが、実際はそれほど荒れてはおりませんでした。
台風の影響と思われる倒木や枝葉が多少あった程度で歩きやすい道です。
広葉樹林の明るい道です、山頂手前の急登まではゆるい登りでそれほどキツイところはないのでお天気の日ならば気持ちよく歩けるでしょう。
そして標高が上がってくると徐々に色づいてきます。
標高1300mあたりです。
だんだんとカラフルになってきました。
道は途中で熊笹のシングルトラックに変化。
ここからさらに歩きやすくなります。
そして明るくひらけた感じの尾根道へ。
鮮やかに色づいた周囲の木々と相まってとてもいい感じです!
この付近は本当に気持ちよく、綺麗でした。
紅葉のトンネル!
色鮮やかで見事な紅葉グラデーションです!
惚れ惚れしますね〜
そして紅葉を見ながら歩いていたらあっという間に水晶ナギの分岐までやってきてしまいました。
右に進むと山頂までたどり着けますが、水晶ナギまでは片道15分程度で道も悪くないので体力・時間的な余裕があれば是非立ち寄ることをお勧めします!
水晶ナギ手前の燃えるような真っ赤な紅葉も見事でした。
水晶ナギへ
そして突然樹林帯からいきなりひらけた砂浜のようなところに出ます。
景色はとてもよく、周囲の山も色づいているのがはっきりとわかります。
そしてこれで終わりではなく、この先にも実はあります。
こちらが本当の水晶ナギ。
正面に日向山が見えますが、日向山よりこちらの方が景色はいいと思います。
ですが見た通り、両側がすっぱりと切れ落ちているので先端まで行く場合は足を踏み外さないように注意です!
もし足を踏み外したらそのまま下まで真っ逆さまだと思われます・・・
日向山と同じような風景です。
ですが大人気の日向山と違ってこちらは人が少ないです。
お天気で紅葉真っ盛りの時期だったのにすれ違ったのは5人だけでした。
水晶ナギはとにかく解放感溢れる素晴らしい場所でした。
水晶ナギで休憩した後は先の分岐まで引き返し、今度は山頂まで目指します。
ですが山頂手前はかなりインパクトのある急登です!
それまでが緩やかな登りだったので余計きつく感じましたね。
雨乞岳山頂へ
急登に苦しみながらもなんとか山頂に到達できました。
山頂からの景色も良かったのですが、残念ながら雲が出てきてしまいました。
それでもやはり気持ちがいいです。
車利用の方は石尊神社ルートのピストンが多いようですが、周回コースを取りたかったので私は平久保池コースで下山しました。
こちらのコースは新しくできたばかりのコースなだけあって、とても歩きやすかったのですが紅葉はここぐらいであまり見られませんでした。
そして階段も多いのが特徴です。
急な階段ではありませんが・・・
この付近は山というより整備された公園といった感じの雰囲気です。
平久保池登山口につきました。
ですがここから石尊神社までが長いのです。下り基調ですが7キロほど林道を歩く必要があります。
戻る前に平久保池に立ち寄ってみました。
小ぶりな池ではありますが、水面に紅葉が反射していてとてもいい感じ。
そのあと長い林道歩きを得て自転車を止めていた駐車場まで戻ってきました。
時間に余裕があったので駐車場前の石尊神社にも立ち寄ってみました。
ですがこの神社・・・
とんでもなく長く急な階段が待ち受けておりました!!!
奥多摩の鋸尾根の階段を彷彿させる階段を登りきり、なんとか本殿へ。
まさか山登りが終わった後にこんなに登ることになろうとは・・
自転車を回収した後は近くにある釜無川サイクリングロードを走ってみました。
少しあれてはいましたが、正面に富士山がどでかく見えて最高でした。
この後日帰り温泉施設ある湯めみの丘まで走り、塩崎駅で輪行して帰りました。
まとめ
行く前までは地味な山かな?と思っておりましたがとんでもない!
紅葉に絶景と、とても綺麗な山でした。
登山口からの標高差は1000以上ありますが、登りごたえを求める私としては縦走できなくても満足感もありました。(雨乞岳は独立峰なので縦走はできないのです)
レポを見ると以外にも水晶ナギに寄らない方が多いようですが、個人的には山頂よりも水晶ナギの方が開放感があり気に入りました。
時間や体力に余裕があれば水晶ナギにも是非寄ることをお勧めします!
石尊神社からのルートも平久保池からのルートも整備されており、迷いやすそうなポイントもありませんので体力にさえ自信があれば初心者の方にもお勧めできますね。
ただ、今回の私がとった周回コースは距離にして20キロ以上あり、7キロほど長く退屈な林道歩きが待っておりますのでそれが嫌な方は周回はお勧めしません。
強度的には平久保池からのルートの方が楽だと思いますが、水晶ナギに寄れないのと紅葉の時期でもあまり紅葉が見かけられなかったので、距離的に少し長いですが途中で水晶ナギに立ち寄れてシーズン中には紅葉も楽しめる石尊ルートの方がお勧めですね。
みくぞう
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