熊よけスプレー、カウンターアソールトがとんでもなかった

熊よけスプレー

カウンターアソールトをレビューしようと試したのですが・・・

やってしまいました。

まず、レビューに入る前に忠告しておきます。

熊よけスプレーは部屋の中で噴射してはいけない!!!

いざ使う時に使い方がわからない、なんてことになったらシャレにならないので試射は絶対にやったほうがいいのですが

もう少し場所を考えるべきでした(この件は後述します)

外観

スプレーはビニールの袋に入っております。

カウンターアソールト

裏面には熊と遭遇しないための工夫。

熊と遭遇した場合などの対策が書いてあります。

当然ではありますが、このスプレーはあくまでどうしようもなくなった時のための最終手段。

できるだけ使わないように人間側が常に気を使ってあげる必要があります。

あとここの説明でも書いてありましたが、やはり熊は聴覚が発達しているため、熊鈴やホイッスルは有効なようです。

説明書
説明書
解説書

パッケージから出した状態のカウンターアソールト

カウンターアソールト

小型のタイプですが、持つと結構ずっしりときます。

そして裏面には使用方法が書かれております。

カウンターアソールト

警告と注意書きも書いております。

高温になると破裂の危険があるため、直射日光の当たるところや火の近く、温度が40度以上のところに置かないようにすること。

火の中に入れないこと。

使い切って捨てること。

火の中に入れたりすることはまずないと思いますが、夏場は40度以上の場所に置いたりしてしまうこともありそうです。

ですので夏場は特に取り扱いに注意する必要がありますね。

カウンターアソールト

唐辛子スプレーなので成分はカプサイシンのようです。

内容量は230グラム。

辛さ評価度(刺激度)は320万SHU

なんだかすごそうだというのはわかります。

説明書

スプレー上部。

黄色いストッパーは手では外れないので注意。

ハサミなどで切り取る必要があります。

カウンターアソールト

スプレー噴射口

ここから勢いよくスプレーが出てきます。

間違っても噴射口を自分に向けた状態でうっかりと噴射しないように注意。

間違いなく地獄を見ます。

噴射口

こちらがストッパーです。

夜間での視認性を高めるため、蛍光塗料が塗られております。ありがたい配慮ですね。

ナイトハイクの時にいきなり熊に襲われた時などにもすぐにストッパーの位置がわかるはずです。

ストッパー

ストッパーはホルダーに指をかけて、下にぐっと押し出すと取れます。

ストッパー

ストッパーは取ったあとも紐で繋がれているので、なくす心配はなさそうです。

そしてこちらの黒い出っ張りが発射レバーです。

軽く押しただけでも勢いよく噴射されるので十分な注意が必要です。
ストッパー

使用感・注意点

冒頭でも触れたように、実際に使うことになった時使い方がわからなければ意味がありません。

ですので実際に使ってみることにしました。

しかし部屋の中で噴射したのが間違いでした。

いえ、一応窓を開けて窓の外にシュッと吹きかけたのですが・・・

風向きを確認していなかったので、しばらくするとスプレーの成分が風でブワッと押し返されて部屋の中に入ってきたのです。

風で拡散しスプレー成分が弱まっていたのが幸いしましたがそれでもものすごい刺激臭が部屋の中に広がり、目や鼻、喉がヒリヒリしてしばらく咳がとまりませんでした。

実際にまともにくらうと唐辛子成分が皮膚の粘膜や皮膚に付着し、焼け付くような激痛が走り、涙や鼻水が止まらなくなるみたいです。

少しだけその効果を体感してみてわかりましたが、これを人間がまともにくらえばどんな人間でも間違いなく行動不能になります。

そしてやっかいなのが、このスプレーは水性ではなく油性であるということ。

つまり水では簡単に洗い流せないのです。

長く、じわじわと対象者を苦しめる悪魔のようなスプレーなのです。

非殺傷の催涙スプレーと同じようなタイプのスプレーとありますが、十分すぎるほどの威力はあるので試射する時は十分な注意が必要です。

冒頭でもお伝えしたように部屋の中では絶対に噴射しないこと

想像以上に勢いよく、飛び出てきます。

そして間違いなく、部屋の中にスプレー成分が残り大変なことになります。

あとは風向きに十分注意すること

向かい風の時にスプレーしようものなら下手すればスプレーが全部自分にかかります。

そうすれば地獄を見るのは自分です。

試射する時は風向きに気をつけて、周囲に誰もいないところ(できれば山の中)で試しましょう。

もしまともにスプレーをくらってしまったら

油性なので水に落ちにくいと伝えましたが、それでも水で洗えば症状はある程度緩和するそうです。

ただ、それで症状が治まるわけでもないとおもうのですぐに病院に行きましょう。

ですが山の中でまともにくらってしまった場合はすぐに病院に行けるわけでもないし、それでもし行動不能になってしまったら遭難

となる可能性も十分あります。

救助を待っている間、ずっと苦しんで待つことになるので本当に注意が必要です。

本当に熊に効果はあるのか?

残念ながら熊に試したわけではないのでこれはまだなんとも言えません。

ですが効果はあるようです。

詳しくはここに記載されております。

これを見ると実際に効果があるのがみてとれます。

また、レビューでも

 登山が趣味で過去にエゾヒグマに遭遇しました。
その時に熊に襲われて命が助かったのはクマよけスプレーのおかげだと思います

などと語っている方もいたので、熊にも確かな効果はあるようです。

※2019 8月追記

その後、熊よけスプレーのとある情報を発見しました。

こちらの雑誌の山の危険生物特集でクマも記載されていたのですが

そこでニホンツキノワグマ研究所の方が言うには確実に熊を追い払える方法は「熊スプレー」なのだそうです。

その方は過去、5回も熊と遭遇しているそうですが5回使って5回とも熊は逃げていったと書かれておりました。

それほど熊スプレーの効果は絶大ということでしょう。

私はつい先日、熊と遭遇してしまったのですが

南アルプスで熊と遭遇!その時私がとった行動と対策

2019年8月16日

幸いまだスプレーは使ったことはありません。

ですが効果は確かなようですので、お守りがわりに一本もっておくと安心かもしれません。

まとめ

というわけで熊にも十分な効果はあるようですが、本製品は北米仕様ということもあり安全面で十分な考慮がされていないようです。

ですので試射する時は十分に注意し、本当にどうしようももなくなった時の最終手段の時のみに使用するのが望ましいでしょう。

そして何よりこれを使わないように熊に出会わないのが重要です。

その対策としてはこちらの記事を参照してください。

とある書籍から見えた新しい登山でのクマ対策

2017年8月20日

ですがお守りとしても十分な効果があります。

すでにこの熊スプレーを携帯して山に一度出かけましたが、熊鈴のみだった時は

熊が出たらどうしよう

と、人の少ない山だとどうしても不安に思うことはあったのですが、このスプレーを持つようになってからは

だいぶ、気の持ちようが変わってきました。

非力な人間の携帯できる頼もしい武器として心の精神安定剤としても十分な役割を果たしてくれると思いますので持っていて損はないでしょう。

 

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みくぞう

山の魅力にとりつかれたソロハイカー。 山には主にトレーニングで登っています。 最近はトレランがメインになりつつありますが、ハイキングもあいかわらず好きです。 気づけば山や温泉のことばかり考えているようになったので、細かく役立つ情報を発信していきます。

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