危険だけど楽しい!ナイトハイクの魅力と注意点について

登山スタイルのひとつとしてあるナイトハイクですが

高尾山でナイトハイクしたことで、その魅力がよくわかりました。

最高の夜景とムササビがそこに 夜の高尾山へ

2017年9月14日

そしてナイトハイクに行こうと思ったきっかけの一つにこちらの本があります。

夜の山の歩き方と注意点、夜景を見るのに適した山などがまとめられた良書です。
これを参考にしてナイトハイクの魅力と注意点をまとめてみました。

ナイトハイク、その魅力とは

そもそもナイトハイクとはなんなのかというと

ずばり、夜の山を歩くことです。

そしてその最大の魅力は「夜景」にあります。

昼では決して見ることができない、宝石箱をひっくり返したような景色を夜は楽しむことができるのです。

また、夜景からは実に色々なイメージが膨らみます。

この明かりの下にいる人たちの暮らしを自然と想像してしまうのです。

「まだ仕事している人たちもたくさんいるのだろうな。」

「いつもは、私もあの下にいるんだよな。」

夜景を見て人々の暮らしに想いを馳せる、その一時はとても甘美でロマンチックなものです。

また、昼とは明らかに違う山の雰囲気も魅力の一つでしょう。

山は夜行性の動物や虫がたくさん住んでおります。

そんな動物や虫たちが活発に動き出すので、夜の山は意外とにぎやかなのです。

上記の本の筆者は夜は山が原生の姿を取り戻す時

と述べておりましたが実際に登ってみてそれがよくわかりました。

また、感覚が研ぎ澄まされ自分も山の一部となったような感覚も魅力の一つでしょう。

ナイトハイクの注意点や持ち物など

何度も訪れたことのある山にすること。

夜の山は予想している以上に真っ暗ですので昼間以上に道を間違いやすくなります。

ですので、はじめのうちは何度もいっており歩き慣れた難易度の低めの山にするのが無難でしょう。

また、慣れないうちはピストン(行きも帰りも同じルート)にした方がより安全です。

単独は避ける

はじめは気の合う仲間たちと出かけるのがいいでしょう。

ただでさえ危険な登山ですが、その危険度が一気に上がるナイトハイク。

滑落、道迷いのリスクも高まります。

それを避けるためにも単独は避け、できれば経験者と一緒に行きましょう。

また、人は闇に恐怖感を覚えるものです。

夜の山は漆黒の闇の世界が広がっておりますので、はじめは特に怖いと感じるはずです。

ですが、その点も数人でいけば恐怖心も薄れて行動しやすくなるはずです。

訪れる時期に気をつける

経験がないうちは真冬は避けた方が無難です。

道が凍結し転倒・滑落の可能性がさらに増しますし、山頂は特に冷えるので落ち着いて夜景を見ることもできません。

夜景を見るベストシーズンは9月末、11月中旬あたりです。

日没が早くなるので、早い時間から夜景をたっぷりと楽しむことができるからです。

また、眺めもよりクリアなものとなります。

秋は大陸方面からの高気圧により、大気が乾燥し光の反射、屈折が起こりにくくなり遠方まで見渡せるようになるのです。

夜景も明度、彩度ともにより鮮やかになり素晴らしい夜景を楽しむことができます。

ナイトハイクに必要な装備

基本は昼間の登山の装備と同じですがより欠かせないのは

ヘッドライト、手持式懐中電灯、防寒着、ツエルト、ストック、GPSなどです。

上記でも説明した通り、夜の山はほとんど真っ暗で何も見えません。

ですのでヘッドライトは必需品です。

そして予備として持って行きたいのが手持式の懐中電灯です。

登りだとヘッドライトのみでも事足りますが、下りだと照明の当たる部分が逆に低くなり、身長分の落差がさらに加わることで投光を足元周辺に集中させることになります。

そうなると前方や周辺に光が届きにくくなるため、それをカバーするのに手持式の懐中電灯が役立ちます。

特に岩場など足元が不安定な場所では足場の確認などに重宝するはずです。

また、メインで使うヘッドライトが故障したりした時のスペアとしても持って行っておいた方がいいでしょう。

防寒着は夏場でも夜の山、特に山頂は冷えることがあるので一枚羽織るものを持っていった方がいいです。

また、ビバークせざるを得ない状況になった時に役立つのがツエルト。

夜の山はリスクが高まるので、一つあると便利です。

夜景を見る時に、防寒着代わりに頭からすっぽりとかぶり、利用することもできます。

ストックはツエルトを設営する時にポール代わりに利用できますし、足場の確認、および非常時の武器などにも使えるので普段使わない人も持って行った方がいいでしょう。

GPSは紙の地図だけでは自分の位置が把握しづらいので、夜間はGPSもあったほうが安全です。

歩き方について

歩き方は基本的に昼間と同じです。

平坦な広い道でも体力の消耗を防ぐために、歩幅を小さくして歩きます。

また、大きな段差もいっぺんに越えるのは夜間は特に危険です。

段差を越える時は足場にしっかりと体重をかけて移動していきます。

段差のある登りの時は靴底全体が乗る足場を利用します。

また、夜間は特に頭上の枝に気づくにくくなるため常に周囲を見渡しながらゆっくりと移動していくことも重要です。

下りはストックを利用した方が安全に降りられます。

ストックで足場を確認して、的確な位置にストックをついて支点にすればバランスもとりやすくなります。

照明に関しては少し前傾すると足元が見やすいです。

逆に腰を引いてしまうと足元が見えづらくなるので注意が必要です。

まとめ

 昼間以上に危険ではありますが、同時に魅力的な登山スタイルであるナイトハイク。
幸い、日本には初心者向けの登りやすい低山がたくさんあります。
はじめはそういった登りやすく、かつ何度も訪れたことがある低山で経験をつみ、徐々にステップアップしていくといいでしょう。


 

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みくぞう

山の魅力にとりつかれたソロハイカー。 山には主にトレーニングで登っています。 最近はトレランがメインになりつつありますが、ハイキングもあいかわらず好きです。 気づけば山や温泉のことばかり考えているようになったので、細かく役立つ情報を発信していきます。

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